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現役ママDrが伝える「ママになっても当直できる?」

本日より新たなママDrのエッセイSTARTです!!

妊娠・出産を乗り越え、職場復帰まで辿り着けた・・。少しずつ仕事と育児の両立が軌道に乗ってきた後に考えることは、「当直に復帰するかどうか」だと思います。本日は「ママDrと当直」について自身の経験をまとめてみました!

診療科によって当直の頻度や重要度は異なると思いますし、勤務されている施設によって、当直の負担度も異なると思います。

若手でまだ修行を積みたい学年で、当直も重要になってくる診療科の先生方の中では、出産後に当直ができるのかどうかと不安に思っている方もいらっしゃるかもしれません

それぞれ状況は異なるので、一概には言えない部分があるかとは思いますが、参考になればと私の経験から得られたこと記事にしました。

    

当直を開始するにあたり整えること

お世話をお願いする人へのレクチャー

当たり前ですが、保育園からのお迎え・食事・入浴・寝かしつけ・翌日の登園などができるように伝えておきましょう。また子供自身が、面倒を見てくれる方に慣れるように準備も必要ですし、当直の翌日をどう分担するのかも考えておく必要があります。

発熱時などの対応手段

病児の預け先、お迎えの呼び出しの対応など。バックアップ体制も整えておきましょう

家庭の様子を職場にも伝えておく

こちらも重要です。医局にとっても、当直を心配なく任せられるという安心感にも繋がります。周囲の理解も得やすくなるかもしれません。

いきなり出産前の様な頻度で当直を開始するのではなく、まずは連休の日直や週末の日直から始め、連休の当直などで自信を付けて、平日の当直と少しずつステップアップしていくのが良いかと思います。家での様子、当直明けの様子を見ながら進めていきましょう。 当直のパターンをある程度固定すると、手伝ってくれる人や子供自身も慣れてきて楽になるかもしれません。

私自身は当直開始前に、週1回 義母にお迎えから食事までを依頼していました。当直が平日の場合は保育園を延長し、お迎えから夫の帰宅までを義母に依頼しています。夫の帰宅が遅い場合は泊まってもらったことも。翌日の登園は夫が担い、お迎えからは私が担当しています。

(筆者の施設は当直明けお昼頃には帰宅できます。)

当直も対応するメリット

自分以外の人もお世話ができるように

育児の負担を全て担うのは、仕事と育児を両立していく上でも大変です。夫婦や祖父母、シッターさんなど、周囲の協力や社会サービスを日頃から受けておくことで、当直以外でも学会などで家庭を離れることも可能になるかもしれません。

職場でも過ごしやすくなる

毎日お迎えなどで退勤時間が早い、急な呼び出しで休まざるを得ないなど、一生懸命仕事と育児を両立しているはずなのに、どこか負い目を感じてしまうかも知れません(私がそうでした)当直を行うことで自分自身の修練、経験を積むだけでなく、当直も行っているということが、職場の医局の一員であるという自信にもつながります

自分の時間が持てる

常に忙しい当直・・ということもあるかも知れませんが、落ち着いた時間があれば、出産後はなかなかできなかった、自己鍛錬や文献検索などもできるかもしれません。他の医局員とゆっくり話す時間も持てるかもしれません。私も産後初めて1人で寝られたのは当直で、感動した記憶があります。

ロールモデルとなれる

自身の経験などが全てではありませんが、他にも家庭の事情と仕事の両立を模索している方へ、当直をするという選択肢も提示できるかも知れません。また自身の工夫や経験を伝えることが、その方の参考になるかも知れません

当直をするデメリット

子供との時間が持てない

これはトレードオフの関係です。可愛い子供と過ごす時間。何にも変え難いのも事実です。また親が当直することについて、子供自身が意見を言える年頃になったら子供とも相談する必要があります

体力的な負担

普段の診療でも精一杯なのに、さらに当直なんて!と感じるかも知れません。また自身だけでなく、当直中に子供のお世話をしてくれる人の体力も配慮する必要があります。状況が許すのであれば皆で相談して、できる範囲を探りましょう。

働くママ共通の悩みが『仕事と育児の両立』だと思います。それぞれの考え方、やり方はあるかと思います。周囲の協力なくしては仕事と育児は両立し得ません

でも、自分だけが頑張らなくてもいい!と肩の力を抜いて、お仕事にも育児にも取り組めればいいと思います。

周囲の協力に感謝しながら、自分がやりたいと思える仕事に取り組む姿は、きっといつか子供にも伝わります。

プライベートでも、医師としてもライフステージは少しずつ変化していきます。その時々で、皆が納得して過ごせる道を探していきましょう。私もこれからも模索していきます。