産休・育休から明けて職場復帰・・・ ちゃんと仕事はできるのか、家庭との両立は?と心配は尽きないですよね。キャリアについて、仕事復帰のタイミングについてなど考えることは多いです。

かなり個別性が高いテーマではありますが、今回はロールモデルの1つになればと思い、筆者の考えたことについて綴りたいと思います。何かの参考になれば幸いです。
プロフィール概要
医師9年目 都内の総合病院外科系所属 非医療系夫と夫婦で育児
専門研修中に1人目妊娠、専門医取得は1年遅れ
2人目育休中に専門医取得、3人目の育休明けで職場復帰直後
サブスペシャリティ研修中 合計2年弱のブランクあり
復職しようと思ったタイミングとその理由
一番の理由は「区の保育園に入園できるタイミングにフルタイムで復職するため」です。
私の場合、保育園の入園の規定上、入園するタイミングで、フルタイムで復職する必要がありました。
そこに照準を当てて逆算し、入園の3ヶ月前から数日・数時間の勤務や、時短勤務を経て、無事にフルタイムで復帰しました。(生後7ヶ月)自分自身の体力や平日の動き方について、子供達の生活リズムの変化など慣れる時間が必要だと思い、このようなスケジュールにしました。
元々の勤務先へ復職予定で融通が利いたことや、人事異動の前に復職したかったことも影響しています。ただ、今回は保育園に空きがあり、こんなに急いで入園する必要は無かった・・という後日談もありました。
ただ、保育園を考慮に入れなくても、復帰は半年以降、1歳になる前とイメージしていたこともあり丁度良かったです。この期間であった理由は、「①仕事の勘を保っていられる。②子供とのゆっくりする時間も持てる、③離乳食も始まり母乳以外も口に出来るようになる。」が主な理由です。(完全母乳育児)
復職に向けて心配だったこと
全て元の職場への復職、他にも育児休業取得経験者がいたということもあり、人間関係や職場の雰囲気医に対してはあまり不安はありませんでした。
ただ、学年が上がっていくにつれて、復職直後から求められる役割も増えてきたこともあり、その役割をきちんと果たせるかが心配でした。外科系であり手術や手技の技量の低下が一番の心配であり、実際に技量の低下は自覚しました。
家庭面については、実際の送り迎えや毎日の家事が心配でした。無理な計画は立てず、ある程度余裕を持たせることと妥協は必要だと思いました。また、アウトソーシングを積極的に活用し、バックアップ体制を整えると良いと思います。時間の経過とともに慣れていき、落ち着いてくる点でもあると感じました。
今後のキャリアについて悩んでいること
・サブスペシャリティについて
外科系であり、今後も手術に携わっていきたいと思っていますが、自己研鑽の時間が中々取れない中、このまま手術でのスキルアップを目指して良いのかと悩んでいます。限られた時間で仕事をし、成長していきたいですが、どの道が自分を活かせるのか、未だ答えは出ていません。。。
・働き方について
上記の内容と少し重なりますが、今後子供が小学校へ入学してからも、現在と同じようにフルタイムで働いていられるだろうかと考えています。私自身としては働き続けたいと思っていますが、子供が下校してから長いこと一人で過ごすのも心配です。必要としてくれている間は、一緒にいたいという気持ちもあります。
・子育ての手が離れた時に自分に何が残るか
今は子育て真っ最中でも、子供達はいずれ手を離れてしまいます。自己研鑽したい時期と、子育ての時期と重なるのが、悩みが大きくなる原因だと思います。長い医者人生の中で、子育てで大変なのは一時的で、その後自分がどうなっているのか、それを思うと仕事は出来る限り続けたいと思いますが、筆者も未だ模索中です。
3度の復職を経ての感想
今までの研鑽の積み重ねは無駄にはならない、と感じました。
勘は鈍り、技量は少し低下するにしても、それでも今まで積み重ねてきたことがあれば、取り戻せると思います。ブランクがあっても細く長く続け、診療の場には関わっておくと、スムーズに戻りやすいと感じました。
職場での人間関係に支えられることがあると思うので、周囲との良好な関係を築くように配慮しておくと良いと思います。
答えが分からず、悩むこともあり、また仕事に全力投球できず、もどかしい想いもすることもあるとは思いますが、今できる最善を尽くすことが大事かなと思いました。

そして、人生は自分の予想通りにならないことも多いので、理想と目標を持つことも大事ですが、その都度柔軟に立ち回ることも大事だと思いました。